ひよこ豆とは(特徴)
●痩せた土地でも大丈夫
●とにかく湿気に弱い
●暑さはわりと平気
栽培のポイント
水はけがいい畝を用意してタネをまく
ひよこ豆はタネまきいつでも◎。原産地は、カスピ海沿岸から北アフリカや西南アジアのあたりとされます。
日本では、暑い時期と寒い時期を避ければいつでもタネをまけます。春まき、初夏まき、秋まきができます。
夏野菜の跡地を利用すると虫もつかずによく育つ
ひよこ豆は、どちらかというと痩せた土壌でもなんとかなります。そこで、ナスやキュウリ、オクラなどの肥沃な跡地にはソラマメやエンドウを植え、ジャガイモの跡地にひよこ豆を植える、こんなプランもおすすめです。
性質として“湿気を嫌う”。粘土質土壌など水はけが悪い畑では、雨が多いと根腐れしやすいのが苦労する点です。水はけのいい高畝を用意してタネをまきましょう。エンバクの混植など、水はけの改善アイデアもとり入れて、おいしい収穫を目指しましょう。
Q:梅雨に入ったら枯れてしまった…
夏の高温多湿を嫌うので水はけのいい畝を用意!
ひよこ豆の原産地は、エンドウと同じ冷涼な気候で乾燥した土地です。栽培はエンドウに準じます。
ひよこ豆はとにかく湿気に弱く、日本の6月~8月の高温多湿を嫌い、そこで栽培が終わってしまいます。水はけのいい高畝を用意して乾燥気味に育てましょう。
ひよこ豆はブッシュ型で、枝が広がります。枝が地面に垂れて泥がつかないよう、支柱に枝をヒモでくくって育てましょう。垂直気味に仕立てると生育期間を延ばすことができます。
A:完熟マメではなく若採りを楽しむ!
本州以西では夏の高温多湿で栽培は終了するため、完熟マメを採るのは難しい。エンドウやソラマメと同様に、5月~6月に若いうちにどんどん収穫して食べよう。エダマメ感覚で若いマメを楽しもう。
【+α情報!】花が咲き始めたら水やりをする!小さなサヤが見えたら石灰をひと振り
エンドウ、ソラマメ、ひよこ豆はいずれも、花が咲き始める頃から水を欲しがります。観察して、花が咲いたら水を与えましょう。
ただし、根腐れを起こしやすいので、頻繁に与えるのは禁物。メリハリが大事で、雨が降らずに土が乾いていたらたっぷりと水やりをします。
また、生長ステージに合わせて、草木灰や石灰を与える栽培法もおすすめ。三並清継さん、埼玉県本庄市の瀬山明さん(本誌過去号で紹介)が好結果を得ています。タイミングよくミネラルを与えることで、収量が増え、糖度が上がります。
支柱栽培のヒント
・エンドウ、ソラマメ、ひよこ豆栽培では、支柱や園芸ネットを利用する。
・いずれも枝が横に広がらないように誘引して育てるのが多収穫のポイント。
エンドウ、ソラマメ、ひよこ豆を、夏野菜の跡地で育てるなら、支柱をそのまま利用します。オクラの跡地ならオクラを抜かずに支柱代わりに利用できます。垂直に立てた支柱を利用して、枝が広がらないように誘引します。
写真は、支柱の立て方の一例です。補強を追加しておくと支柱がグラつかず、野菜は安心して育ちます。参考にしてください。
エンドウの場合、園芸ネットを張ります。ただ、ナイロン製ネットには巻きヅルが絡みにくいため、誘引作業が必要です。枝つきの笹竹を使うとネット不要で、しかも生育良好。笹竹が手に入るならぜひ利用したいものです。
ソラマメ、ひよこ豆は支柱を垂直に立てる
長さ150cmの支柱を用意すれば高さは十分。垂直に支柱を立て、横方向と斜めの支柱で補強する。