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育苗アイデア!冬から始める「夏野菜の徒長を防ぐワザ」とは

育苗アイデア!冬から始める「夏野菜の徒長を防ぐワザ」とは

夏野菜の苗づくりが、早いところでは1月から始まると思います。苗半作。ガッシリとしたいい苗をつくれば、収穫は約束されたようなもの。苗を徒長させないために、育苗のポイントを押さえていい育苗にのぞみましょう。

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なぜ徒長する?徒長するとどうなる?

健全な苗\ガッシリ/

徒長した苗\ヒョロ~ン/

温度、水、光の管理が大事、徒長するとトラブル必至

育苗中に苗の世話が適切なら、ガッシリした印象の苗を育てることができます。縦に伸びる伸長生長と、横に太る肥大生長のバランスがとれている、健全な苗です。
このような苗を目指して育苗をしていても、ヒョロヒョロと背ばかりが伸びた苗になることがあります。先の写真の通り、健全な苗と違って胚軸が細く弱々しい印象です。
肥大生長より伸長生長が勝って生長することを“徒長”といいます。

徒長の原因は、おもに5つです。この中で、温度、水、光の管理の失敗で徒長させてしまうケースが多く、注意したいところです。伸びてしまった胚軸は、元には戻りません。

徒長した苗にはトラブルが多くなります。体の組織が軟弱なために害虫の食害を受けやすく、病原菌も侵入しやすくなります。株元がぐらついて簡単に倒れてポッキリと折れることもあります。
また、定植後の生長も悪くて、花や実がつきにくく、収穫量が落ちてしまいます。これは大変です。

徒長苗になる原因いろいろ

1 温度が高すぎ

発芽適温、生育適温を守って育苗すること。若干低めの温度設定で育てた方が、生長はゆっくりですが、根の張りもよく強健な苗が育ちます。

2 水のやりすぎ

水を吸収しすぎて過剰に伸長します。とくに夜間や、日中でも雨や曇りの日に、土が湿っていると徒長しやすくなります。

3 肥料が効いた

肥料が効いて、葉や茎の生長に勢いがついて徒長することがあります。発芽には肥料は不要。生育初期から肥料を多く与えないようにしましょう。

4 光が足りない

日照が不足すると、光合成を行うための光が欲しくて伸長生長が促進されます。日当たりのいい場所で育苗することが基本中の基本です。

5 間引きが遅れた

苗が混み合った状態が続くと、光を求めて競争して簡単に徒長します。間引きを適宜行い、その後も鉢ずらしをして距離をあけて育苗しましょう。

たった一晩の“うっかり加温”で痛恨の徒長苗!

編集部の育苗の様子です。発芽育苗器を利用して、神田四葉キュウリの発芽を促しています。温度は25度に設定しました。

5日後の朝にいくつかのポットで発芽を確認しましたが、そのまま放置したのが失敗の原因。
翌日の夕方、育苗器の中を見てガッカリ。写真の通り、すべての苗を徒長させてしまいました。

徒長させないため育苗ワザ

光、温度、水を管理して健全な苗を育てる

夏野菜の育苗は、育苗期間が長いナス、ピーマンから始まり、トマト、スイカ、キュウリといった順にタネをまいていきます。徒長を防ぐためにポイントを押さえておきましょう。

まず、土から。市販の野菜づくりの土でも構いませんが、肥料に敏感な野菜もあるので、タネまき用の培土を利用すると安心です。

次に育苗場所。午前中から日が当たる場所を選びます。室内の場合も、日がよくさし込む窓辺で育苗します。薄暗い場所では徒長しやすくなります。

発芽温度や生育温度は、電気のヒーター類を利用するか、自然の日だまり育苗で確保します。中間地では、3月スタートなら日だまり育苗でほぼ問題なく育苗可能です。温度計をチェックして30度以上になっていたら、衣装ケースや育苗棚に風を通します。

水やりは朝1回与えれば十分。夜間に土が湿っていて温度が高いと、必ず徒長します。気をつけましょう。

温度計は必須
育苗中は温度管理が大事。温度計が欠かせません。スムーズに発芽させるには25~30度、その後の生育には20~25度、夜間は15度くらいを目安にします。

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