シャキシャキの食感に!
監修:毛呂陽子さん
もろようこ●菜園歴25年。滋賀県にある300m2の畑で有機・無農薬で野菜づくりを楽しんでいるベテラン菜園家。研究熱心でさまざまな栽培方法を試しながら、おいしくて安全な野菜づくりを目指している。夫の健一さんが支柱立てや堆肥のすき込みなどの作業やボカシ肥料づくり、栽培の記録写真などで陽子さんの家庭菜園をサポートしてくれている。
1.畑のニラをプランターに移植する
なるべく立派なニラを選んで植え替える
今回ニラの軟白栽培を始めたのは真夏でしたが、例年と違い、最高気温が27度の日が続く気温が低めの日々でした。それがよかったのか、順調に生長。わずか2週間で黄ニラの収穫ができました。
畑で育っているニラをプランターに植え替えて育てるので、目が届きやすく、気軽にできると思います。
ニラはできれば、軸が太く、葉が幅広のもの、なるべく立派なものを選んで植え替えましょう。軟白栽培したときに、生長の勢いや育ち具合に差が出てくるからです。
◆コンパニオンプランツのニラを活用する
私の畑ではコンパニオンプランツとして、トマトやナスなど夏野菜の根に絡ませるようにニラも一緒に植えつけています。夏野菜が終わる頃、ニラの軸は太く、葉も幅広に生長しています。立派に育ったコンパニオンプランツのニラを集めて、黄ニラ栽培に利用しました。
【01】ニラをていねいに掘り上げる
根を崩さないように注意しながら、畑のあちこちで育っているニラをていねいに掘り起こします。なるべく土も落とさないように気をつけます。
【02】植え替える
プランターの底に鉢底石代わりの砕いた発泡スチロールを敷き、バーク堆肥を少し混ぜた育苗土を入れ、ニラを植え替えます。1か所に6~7株ずつまとめて、3か所に植えつけ。
ニラは比較的強い作物ですが、プランターに植え替えてすぐに軟白栽培にせず、屋外に置いて2日間養生させました。ちょうど小雨が降り続いていましたので、水やりもしませんでした。天気がいい日の場合は、水をたっぷり与えてから養生させるといいと思います。保湿効果もあるので、土が見えないくらいもみ殻を敷いておくといいでしょう。軟白栽培中に観察したところ、ビニールの内側は常に湿気を帯びていて水滴がついていましたので、栽培中の水やりは一切不要でした。
2.遮光して育てる
1日4cmも生長する真っ白いニラ
光を遮って育ててみると、その生長のスピードに驚きました。2日後には6cm、6日間で26cm伸びていました。なんと1日平均4cmの生長です。
軟白栽培中に少しでも日が当たると葉が白くならないので、気を使いました。プランターもなるべく光が当たらない日陰になる場所に置きます。
ちゃんと白い芽が出ているか心配なら、栽培を始めて2日後くらいにそっとのぞいてみてください。もし芽が緑色だったら、遮光が不十分ということです。ビニール袋を1枚増やすなど、遮光を強化して対処しましょう。
水滴と湿気があるので水やりは不要でしたが、栽培中の土の状態はチェックして必要に応じて水やりしてください。
【01】地際から3~4cm残してカットする
植え替えから3日目。養生していたニラの軟白栽培スタートです。地際から3~4cm残して、ハサミでカットします。切った葉はもちろんおいしくいただきます。