③苗に発根が見られたら畑に定植。定植前の3~4時間、水を張ったバケツなどに入れて吸水させる。
④畝の中央に30cm間隔であけた深さ15㎝の穴に、4節ほど埋まるように苗を挿し、畝山の両側を手で押して土と密着させる
【活着】
定植20日後、元気に生長する苗。「ツルが畝間を覆うくらいの生長が理想。それ以上大きくなると養分がツルにいってしまいます。ちなみに窒素肥料を積極的に与えない土壌ではツルボケの心配はありません」
【除草】
定植後から株間除草を開始。収穫までに10回ほど行う。「6月になると株元の草も目立ってきます。小さいうちは抜きますが、大きい草を抜くとサツマイモの根を傷めてしまうので、地際でカットします」
【収穫】収穫は、土が乾いているときに
*遅い時期の収穫ほど糖度が高くなる
収穫はおおよそ10月10日から20日頃を目安にしています。お彼岸(9月20日頃)すぎから採ることもできますが、やはり早掘りしたものは、まだおいしくありません。
「べにはるか」はもともと甘い品種ですが、早い時期の収穫で糖度9度くらい。だいぶ寒くなった11月の収穫なら、土の中でもう少し糖度が上がっています。
収穫後に貯蔵して追熟させますが、早く収穫したもので2か月、遅い収穫でも1か月貯蔵することで、デンプンの糖化が進んで、糖度14度くらいの甘いサツマイモになります。これが、おいしい干しイモの原料になるのです。
*土が乾いた晴天の日に傷つけないように収穫する
収穫は土が乾き気味で、晴天が数日続く日に掘り上げましょう。雨が降った直後は避けます。まずツルを刈ってマルチをはがします。それからトラクターで掘り起こして手で拾い集めます。家庭なら鍬などを使い、傷つかないように注意して掘りましょう。傷がつくと、そこから腐りやすくなってしまいます。
1株からだいたい、3~4本のサツマイモが収穫できます。大小ありますが、狙いは1本250~350gのサツマイモ。これがおいしい! 干しイモにするのにもぴったりのサイズです。小さいサイズも甘くておいしいので、これは丸ごと干す「丸干しイモ」に加工します。
①広大な畑での収穫作業。トラクターが掘り起こしたサツマイモを手で、ていねいに拾い集めていく。
②堀り上げたばかりのサツマイモ。これがおいしい干しイモになる
③サイズや形を見ながら、コンテナに分けて入れていく。