15~20cmの作土層を耕して3層構造にする
詳しい耕し方は後述の通り。ポイントは、 作土層を下から“ゴロゴロ層”“コロコロ層”“ナメラカ層”の3層構造にすることです。
作土層とは野菜が根を張るスペースのことで、ほとんどの野菜は15~20cmあれば十分に育ちます(ダイコンなどの長い根菜類は約40cmの作土層が必要です)。
3層構造にすることで、水と空気の通りが自然とよくなり、野菜の根がよく発達する畑になります。
なお、①のゴロゴロ層をつくったら堆肥を土の表面にまき、②のコロコロ層をつくりながら堆肥を土にザックリと混ぜ込みます。空気が豊富な土の表層で土壌微生物が盛んに活動して堆肥を分解し、野菜に栄養を供給し、同時に団粒構造の土が自然にできあがります。
堆肥の量は、1m2あたり3L(約2kg)が目安で、育てる野菜によっては有機質肥料も施して養分を補給します。
野菜の生長が促される理想の立体構造の土
降った雨が垂直方向に下り、それに引っ張られて新鮮な空気が土の中に入ります。適度な隙間がキープされ、空気の出入りもスムーズ。地下から上がってくる“毛管水(もうかんすい)”も利用して、野菜は根を作土層の中に縦横に伸ばして生長します。
01 ゴロゴロ層をつくる
15~20cmを粗く起こす
①ショベルや平鍬などを利用し、深さ15~20cmまでをザックリと掘り起こしてゴロゴロ層をつくります。
②土は、ゴロンゴロンした状態です。
02 コロコロ層をつくる
10~13cmまでをやや粗く耕す
①中間層はやや粗いコロコロ層です。深さ10~13cmまでを平鍬や備中鍬などで耕します。
②堆肥はコロコロ層づくりとともに混ぜ込みます。
03 ナメラカ層をつくる
表層5cmを細かく耕す
①平鍬やレーキを利用し、表層5cm部分の土の塊をサクサクと崩します。
②小さな土の塊が残るくらいがよく、サラサラになるまで耕さないこと。