秋ジャガイモとは(特徴)
ナス科。逆さ植えにして土寄せなしで育てましょう。
みなみきよつぐ●家庭菜園歴17年。愛媛県新居浜市にある約1000㎡の畑で農薬を使わない野菜づくりを楽しむ。
家庭菜園を始めた頃は化学肥料を使っていたが、5年前から有機栽培に移行。有機栽培2年目にはボカシ肥料の施肥量を半分に減らし、3年目に畑の土壌酸度がpH6前後で安定しているのを確認してから、作付けのたびに堆肥や石灰をすき込むことを中止。その後も徐々に使う堆肥や有機質肥料の量を減らしつつ、畑の草や緑肥作物を活かした野菜づくりを行い、病虫害の少ない畑でおいしい野菜づくりを実践中。
栽培の目安・カレンダー
無肥料で育てたイモは小ぶりだが味がいい!
昨年の秋作からジャガイモは無肥料で育てています。肥料を施して育てていたときと比べると、無肥料栽培の場合は草丈や葉の茂りはやや劣り、できたイモのサイズも小さめなのですが、味が全然違いました。緻密で味がよい高品質のイモができることがわかったので、無肥料栽培を続けています。
・植え方:株間30cm、条間30cmで2列
・元肥:なし
・追肥:つぼみがついたら草木灰を散布し、花が咲いたら硫酸カルシウムや液肥でカルシウム補給。
育て方
01 土づくり
水はけがよくて、ph5.5~6.0の土壌を好みます。有機栽培を続けている私の畑で土壌酸度を測ってみるとph6.0~6.3で安定しているので、石灰は使いません。むしろ石灰を使い、アルカリ性土壌になるとそうか病が出やすくなるので注意が必要です。
無肥料で育てるので、堆肥や肥料も入れない幅70㎝の畝をつくります。
連作障害や病虫害対策で前年にニンニクやラッキョウなどネギ属を育てていた場所に植えるときがあります。その場合はマルチを張った畝を崩さずに、そのまま使います。
02 種イモの準備
春作では100g程度のイモを切って種イモにしますが、秋作では30~40gの小さめのイモをまるごと種イモとして使います。まだ暑い時期に種イモを切って植えつけると、腐りやすくなるからです。
植えつけの2週間くらい前に種イモを日当たりのいい場所に置き、日光に当てて休眠状態の種イモを目覚めさせる浴光催芽を行います。
03 植えつけ
霜が降りるまでに収穫ができるように逆算して植えつけします。
私の畑のある地域では霜が降りるのが12月中旬頃なので、9月中旬に植えつけています。
幅70cmの畝に条間30cm、株間30cmで植えつけますが、種イモをよく見て、根が出る基部を上に向け、芽が出る頂芽の部分を下に向ける逆さ植えにします。植え穴に種イモを入れたら土を上に5cmほどかぶせて鎮圧します。
連作障害や病虫害の予防になるよう、畝の中央にはコンパニオンプランツとしてネギを植えておきます。