野菜のなかでも人気のあるジャガイモ。カレーやポテトサラダなど子供が好きなご飯にも欠かせない食材です。夏から秋にかけて栽培する「秋ジャガ」は、8~9月頃に植え付け、11~12月に収穫します。上手に育てて収穫するためのコツを解説します。
perm_media
《画像ギャラリー》「秋ジャガイモ」の育て方の画像をチェック!
navigate_next
秋ジャガイモとは(特徴)
春作と同じ「デジマ」、「さんじゅう丸」、「さやあかね」、「グラウンドペチカ」など5種類を育てています。春作も秋作もできる品種を選び、収穫したイモを種イモとして使っています。
■監修 三並清継さん
みなみきよつぐ●家庭菜園歴17年。愛媛県新居浜市にある約1000㎡の畑で農薬を使わない野菜づくりを楽しむ。
家庭菜園を始めた頃は化学肥料を使っていたが、5年前から有機栽培に移行。有機栽培2年目にはボカシ肥料の施肥量を半分に減らし、3年目に畑の土壌酸度がpH6前後で安定しているのを確認してから、作付けのたびに堆肥や石灰をすき込むことを中止。その後も徐々に使う堆肥や有機質肥料の量を減らしつつ、畑の草や緑肥作物を活かした野菜づくりを行い、病虫害の少ない畑でおいしい野菜づくりを実践中。
栽培の目安・カレンダー
無肥料で育てたイモは小ぶりだが味がいい!
昨年の秋作からジャガイモは無肥料で育てています。肥料を施して育てていたときと比べると、無肥料栽培の場合は草丈や葉の茂りはやや劣り、できたイモのサイズも小さめなのですが、味が全然違いました。緻密で味がよい高品質のイモができることがわかったので、無肥料栽培を続けています。
・畝の準備: 幅70cm、黒マルチなし
・植え方:株間30cm、条間30cmで2列
・元肥:なし
・追肥:つぼみがついたら草木灰を散布し、花が咲いたら硫酸カルシウムや液肥でカルシウム補給。
育て方
01 土づくり
水はけがよくて、ph5.5~6.0の土壌を好みます。有機栽培を続けている私の畑で土壌酸度を測ってみるとph6.0~6.3で安定しているので、石灰は使いません。むしろ石灰を使い、アルカリ性土壌になるとそうか病が出やすくなるので注意が必要です。
無肥料で育てるので、堆肥や肥料も入れない幅70㎝の畝をつくります。
連作障害や病虫害対策で前年にニンニクやラッキョウなどネギ属を育てていた場所に植えるときがあります。その場合はマルチを張った畝を崩さずに、そのまま使います。
02 種イモの準備
春作では100g程度のイモを切って種イモにしますが、秋作では30~40gの小さめのイモをまるごと種イモとして使います。まだ暑い時期に種イモを切って植えつけると、腐りやすくなるからです。
植えつけの2週間くらい前に種イモを日当たりのいい場所に置き、日光に当てて休眠状態の種イモを目覚めさせる浴光催芽を行います。
03 植えつけ
霜が降りるまでに収穫ができるように逆算して植えつけします。
私の畑のある地域では霜が降りるのが12月中旬頃なので、9月中旬に植えつけています。
幅70cmの畝に条間30cm、株間30cmで植えつけますが、種イモをよく見て、根が出る基部を上に向け、芽が出る頂芽の部分を下に向ける逆さ植えにします。植え穴に種イモを入れたら土を上に5cmほどかぶせて鎮圧します。
連作障害や病虫害の予防になるよう、畝の中央にはコンパニオンプランツとしてネギを植えておきます。
秋作では30~40gの小さめの種イモを使う。秋は種イモが腐りやすいので切らずにまるごと植えるが、頂芽が下、基部が上になるように逆さ植えする。逆さ植えにすると強い芽が2~3本しか出ないので芽かきは不要。(下の画像参照)
この記事のライター
関連記事
今回は、キャベツ、カリフラワー、葉物野菜の連続栽培のアイデアをご紹介します。収穫時の工夫次第でそこから次の野菜が育つので、長期間楽しめます。立派なものに育てば喜びもひとしお。ぜひチャレンジしてみてください。
更新: 2024-12-11 12:00:00
いまから育てられる、越冬作物の育て方を解説!ここでは「オオムギ」をご紹介。主に麦茶や麦焼酎など幅広く使われています。コツを知って、楽しく、正しく、育てましょう!
更新: 2024-11-27 12:00:00
ダイコンならぬ“中根”を数多く収穫!野菜だよりの編集部では、埼玉県北本市の読者の畑で一緒に野菜づくりを行っています。今回のダイコン栽培では、新潟県の読者、内山貞男さんに教わった“中根”づくりを試しました。そのレポートです。
更新: 2024-11-01 00:28:33
今から育てられる秋冬野菜の1つ、「カラシナ」を家庭菜園で育てましょう!赤みがかった色が特徴的で、ピリッとした味わいも人気!監修は、自然栽培でおいしい野菜を育てている明石農園の明石誠一さんです。
更新: 2024-11-30 22:32:20
グリーンインテリアに実際に寄せられるよくある質問をF.A.Q.としてここにまとめました。植物の様子を観察していて、なにか異変に気がついたときはここを参考にしてみてください!
更新: 2024-10-01 10:06:45
最新記事
住まいや庭にトレンドを取り入れて、より快適な空間を作り上げるヒントをお届け!ここでは、手入れのいらないのがトレンドな、おすすめのお庭の楽しみ方にスポットを当ててご紹介します。
更新: 2024-12-13 12:00:00
大柄プリントを楽しむなら、横長サイズのクッションはいかが? プリント内のドットの色に合わせたパイピングが、全体を引き締めています。お部屋のアクセントになり、おしゃれな空間ができあがりますよ♪
更新: 2024-12-12 12:00:00
今回は、キャベツ、カリフラワー、葉物野菜の連続栽培のアイデアをご紹介します。収穫時の工夫次第でそこから次の野菜が育つので、長期間楽しめます。立派なものに育てば喜びもひとしお。ぜひチャレンジしてみてください。
更新: 2024-12-11 12:00:00
シンプルに四角くカットした布地2枚で作れる、ランチョンマットとポットマット。どちらも作り方は同じです。お好みのサイズに替えて作るのもおすすめです。商用OKの作品!どんどん作って楽しみましょう!
更新: 2024-12-10 12:00:00
植物を植えただけではお庭や外構は完成しません。植物のある景観を作ることこそが、ガーデン設計の肝。そんな景観づくりに欠かせない「石」の使い方を一部のぞいてみましょう。石を使いこなせば、植物の魅力をもっともっと引き出せるはず!
更新: 2024-12-09 12:00:00