タティングレースとは
タティングレースとは、シャトルと呼ばれる舟形の小さな糸巻きを使い、結び目の連続で作るレースのことを言います。少しの材料と用具で、場所を選ばずにどこでも気軽に楽しむことができます。世界で最も高貴なレース編みと称されるタティングレース。シャトルを用いた優美でたおやかな指先の動きが特長です。
タティングレースを作る前の準備
揃えておきたい材料・道具

レース糸
#番号が大きいほど糸は細くなります。#番号が同じでもメーカーによって太さが異なる場合もあります。糸が細くなるほど作品は繊細なイメージに仕上がります。
同じモチーフでも、糸の太さによって作品の大きさが変わります。作品に合わせて糸の太さを変えましょう。初心者の方は、太い糸を使用することをおすすめします。
※紹介しているレシピが、少量の糸しか使用していない場合は、使用量を表記していない場合があります。

a.タティングシャトル
タティングレースをする上での必需品。舟形をした糸を巻く道具で、糸の上下を往復させることにより結び目を作ります。先のとがったタイプのシャトルは、糸を引き出したり、ほどいたりするのに便利なのでおすすめです。
b.レース用かぎ針
細かい部分の糸を引き出すときや、リングをつなぐときに使用します。タティングレースに便利なペンダントタイプもあります。糸の太さに合わせて号数を変えましょう。
c.はさみ
糸を切るときに使います。手芸用のはさみは、よく切れるためおすすめです。
d.クロスステッチ針
糸始末に使います。針先が丸いので細い糸に適しています。
e.ほつれ止め液
糸端の処理に使います。
用具提供:クロバー株式会社
タティングシャトルに糸を巻く巻き方

タティングレースに必要不可欠である、「タティングシャトル」。糸が正しくシャトルに巻かれていなければ、糸が汚れてしまったり、シャトルが壊れてしまう原因となってしまいます。
作品を作る途中で糸が切れてしまった場合は、「はた結び」で新しい糸をつなげる方法もありますが、初心者の方には糸をたくさん巻いておける大きなサイズのシャトルを使用することをおすすめします。
基本の結び目
タティングレースの基本となる表目と裏目を交互に結んで作られる「ダブルステッチ」。その「ダブルステッチ」を直線上に結びつけたものを『チェイン』といいます。
チェインの作り方は、しっかりマスターしましょう!

▲チェイン
タティングレースをする上では欠かせない技法は、「チェイン」「リング」「ピコ」。この3つを組み合わせることで、様々な模様の作品を作ることができます!
「チェイン」を作れるようになったら、今度は「ピコ」を作ってみましょう。「ピコ」は作品にかわいさをプラスしたり、「チェイン」や「リング」をつなぐ役割をします。デザインに合わせて「ピコ」の大きさを変えてみましょう。

▲チェインとピコ
芯の糸に目を連続して結びつけ、輪の状態にしたものを「リング」といいます。シャトルに巻いている糸一本を結び、最後に絞ることでリングになります。リングも作れるようになったら、タティングレース作品に挑戦してみましょう。

▲リング
タティングレースのアクセサリー
花モチーフのピアスの編み図・編み方
ピコとリングでかわいいお花のモチーフを作って組み合わせてみましょう。写真の中でも一番簡単なピアスの作り方をご紹介。3つのモチーフの組み合わせを変えて、アレンジしても楽しいです♪モチーフをたくさん繋げてネックレスや指輪にも挑戦してみましょう。
花モチーフのイヤリングの編み図・編み方
タティングレースの基本の編み方である、表目、裏目、ピコを組み合わせて作るお花モチーフをアレンジしてイヤリングに!チェーンが風に揺れてひらひらと、舞い落ちていく花びらのようでかわいい作品となっています。
ブローチ2種類の編み図・編み方
丸いモチーフを作って、くるみボタンのカブトピンとブローチにつけました。タティングレースは、濃い色の布地に合わせるとモチーフが映えます。カブトピンに使用したモチーフはシンプルに、ブローチに使用したモチーフは縁にピコを作っておしゃれで華やかに!
雪の結晶のピアス2種類の編み図・編み方
雪の結晶モチーフを組み合わせたタティングレースのピアス。ラメ糸を使用したので、モチーフがさりげなく輝いています。この作品では、チェイン、ピコ、リング以外にも、「リヴァースワーク」という技法も使用しています。
ビーズを使ったチョーカー&ブレスレットの編み図・編み方
「ジョセフィン・ノット」をポイントにしたブレードでチョーカーとブレスレットを作ってみましょう! 結びながら好みの長さに調節できるのもうれしいです。チョーカーに付いたパールがアクセントになっていておしゃれ♪
その他のタティングレース作品
ハンカチにエジング(縁編み)の仕方
シンプルなネットつきのハンカチにエジングを施した可憐な作品。左は清楚な生成り色、右は爽やかなブルーのグラデーションのレース糸を使用しました。チェイン、リング、ピコ以外にも「ジョセフィン・ノット」と「リヴァースワーク」を使用しています。
立体的なミニチュアバッグの作り方
ミニチュアサイズの立体的なマルシェバッグのモチーフは、ガーリーな雰囲気に心惹かれます。ちゃんと2本の持ち手がついていて、使いたくなるようなデザイン♪持ち手にストラップを付けるのもおすすめです。 見た目以上に簡単に作れるので挑戦してみてください!
くるみボタンのヘアゴムの作り方
くるみボタンにタティングレースのモチーフをつけてゴムを通したら、 お手軽にどこにも売っていないヘアアクセサリーが作れます。 真ん中につけたパールのビーズがおしゃれです。簡単に作れるので初心者の方におすすめ!
タティングレース初心者におすすめの本
「はじめてのタティングレース」
タティングレースをはじめる人におすすめしたい一冊。小さくて繊細でかわいいタティングレース作品の編み図・編み方を詳しいプロセス解説付きでわかりやすく解説!下記ページにて、「はじめてのタティングレース」に掲載されている作品を一部ご紹介しています。
「タティングレースことはじめ」

花や羽をモチーフにしたピアスや、ドイリー、チョーカーエジングなどのおしゃれなデザインのタティングレースの編み図が満載!写真付きで、編み方・作り方を全てカラーで詳しく解説しているので、初心者にもわかりやすい一冊となっています。
さいごに
タティングレースに必要な材料から、基本であるチェイン・リング・ピコの編み方、ハンドメイドアクセサリーの作り方までご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
難しそうに見えるタティングレースですが、チェイン、リング、ピコをマスターすれば簡単に作れるものばかりです。気軽に挑戦してみてください♪