【悪い新苗】枝が細く、下葉が落ちて全体の葉も少ない。つぎ木部分が不安定でぐらぐらしたものは健全に育たないので選ばない
葉に病気がなく太くがっちり育っているものがよい
新苗は、春4月から夏まで出回る若い苗で、枝が1本伸びて蕾がついた状態で売られていることが多いです。よい新苗は、以下の点に注意して選びましょう。
●葉色がよく、葉が多く茂っているもの。
●節間が間のびしていないもの。
●病気や害虫の食害がないもの。葉裏を見て、ハダニなどがついていないもの。
●台木の太さと枝の太さが、ほぼそろっている。
●新芽が動いているか、または蕾がついているものがよい。
●品種名のラベルがきちんとついているもの。ラベルは成育上のポイントを知る大切な情報源。
●同品種が複数鉢もある場合はよく見比べて、他と極端に形状が違うものは避ける。
▲蕾がついている新苗。
*教えて!苗選び Q&A
「枝が3本出ているものがよい苗」とよく聞きますが、すべてに当てはまることですか?
バラにはさまざまな系統、品種があり、それぞれが性質、特徴、樹形は異なります。ゆっくり成長するもの、ある時期にのみ成長し、あとはほとんど伸びないもの、また、枝数のふえ方や長さなども品種によってさまざまです。
バラは大きくなることが必ずしも健全とは限りません。大切なのは、病気にかからないように注意しながら、その品種の性質を理解して育てることです。そうすれば、自ずとよい花が咲くはずです。
ネット通販などで海外からバラの苗を購入しましたが、裸苗でビニール袋などに密封して送られてきました。全体が乾いていて、新芽がしおれてしまっています。このまま育てられるでしょう
輸入苗は、植物検疫を受ける関係で根洗いされた状態で日本にやってきます。苗は日本に届く前に発芽がしていることもあり、発芽状態で乾燥した苗は、根もしおれていますから、そのまま植えつけても根づく可能性は低いといえます。
すぐに白いもやしのように伸びた新芽を1〜2㎝残して切りとり、株全体をバケツなどにつけて十分給水させてから、殺菌剤で消毒します。このような苗は根に傷がついていることが多いので、雑菌の多い庭に直接植えると根が腐ったり枯死することがあります。
はじめは、雑菌のない清潔な水はけのよい用土を使用して鉢植えにし、しっかり根づいてから庭に植えることをおすすめします。
バラ栽培に必要な資材と用具
それぞれの特徴や効果を理解し、自分の栽培条件に合わせて必要なものをそろえましょう。
*用土、肥料、土壌改良材
鉢植えや庭植えに必要な用土や肥料は品質を吟味しましょう。有機物は完熟のものを選ぶのがポイントです。
■赤玉土
鉢栽培に最適な基本の用土で、通気性、保水性、排水性に富む。中粒と小粒が使いやすい。
■パーライト
真珠岩を急激に高温高圧処理した多孔質の無菌用土。通気性、排水性がよい。
■バーミキュライ
蛭石を焼いたもので多孔質。通気性、保水性、保肥性に富む。
■ピートモス
堆積した水ゴケなどが腐熟したもので、排水性、保水性に富み、保肥性を高める。
■もみ殻くん炭
▲悪い新苗