葉を立てているので、花蕾の日焼けや変色も防げます。

ヒモで挟んで葉を立ててもいい
畝に杭を立ててヒモを2本張り、カリフラワーやブロッコリーの葉を挟んで垂直気味に立てる方法もあります。株数が多い場合はこのやり方がおすすめです。

【+α】フラワーネットを利用して葉を立てるのもおすすめ
夏の果菜類や花の栽培で利用されるフラワーネットを利用してブロッコリーの葉を立たせ気味にして育てたというレポートが読者から送られてきました。
畝に何本か杭を立て、目合い15cmのフラワーネットを低い位置に水平に張り、苗を定植します。
苗が生長したら、葉を目合いに通して支えて、葉が垂れないように育てます。ブロッコリーの生長に合わせてフラワーネットの位置を高くずらし、栽培を続けたとのことです。いいアイデアだと思います。
またこの方はキャベツの畝にもフラワーネットを張って栽培してみたそうです。こちらは、葉が地面につかずナメクジ被害がなくなったとのことでした。

上は、ナスのフラワーネット栽培例。目合いに枝を通して支えます。ナスの生長に合わせ、ネット全体を上にずらします。
POINT!キャベツは密植栽培で葉を立てる
キャベツを密植気味に育てると葉が自然に立ち上がり、垂直仕立て栽培の生育促進効果が得られます、葉色とツヤがよく、害虫もついていません。京都府の山本晋也さんの実践例です。

株間をやや狭くして植える
キャベツの苗を植える時期は、中間地では9月上旬~中旬が目安です。ブロッコリー同様、堆肥や肥料を入れずに、土を耕して畝をつくり、マルチを張っておきましょう。
タネを直まきする場合は8月上旬~中旬が適期です。それに合わせて畝を用意します。
幅60cmの畝に株間35~40cmで1列に植えるか、幅80~90cmの畝に株間35~40cmで2列、千鳥に植えます。少々株間が狭いですが、これは、生長に従い、隣り合うキャベツの外葉を押し合わせて、自然に葉を立ち気味にさせるためです。キャベツはブロッコリーのように背が伸びず、支柱を立てて誘引する方法は向きません。
さて、草丈が15cmくらいに育ったら垂直仕立て栽培をスタートします。
短い支柱を立てて、キャベツの葉柄の部分にヒモを回して縛りつけるか、2本のヒモを張って挟むかして、葉を立たせた状態で育てます。初期の生育がとてもよくなります。
その後は、外葉を押し合って立ち気味になり、垂直仕立て栽培の効果が得られます。11月中旬から、葉がぎっしり詰まったおいしい玉を収穫できます。
【重要】草丈15cmに育つまでは害虫対策
害虫に強い垂直仕立て栽培だが…
垂直仕立て栽培を行うと、あらゆる植物ホルモンが活性化します。エチレンの量が増して、病害虫が出にくくなるのも大きなメリットです。
ただし、発芽してから草丈15cmになるまでの間は、防虫ネットや寒冷紗で苗を害虫から守ってください。
幼苗期に虫にたかられると致命傷になります。

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