寒くなってから完熟果を畑やプランターに埋める
「完熟したイタリアントマトの実を1~2個畑に埋めています。翌年自然に芽が出るので、育苗ポットに移し、大きくなったら畑へ移植。これを毎年繰り返しています」というのは、岩手県のかんちゃんさん。
秋に採った完熟トマトを、霜が降りる時期以降に埋めるのがうまいやり方。温かい時期に埋めると年内に芽が出てしまい、霜に当たると枯れてしまいます。寒くなってから埋めれば、芽が出るのは翌年の春。育苗が可能です。
トマトのまるごと植えのほか、落下した実から翌年自然生えした芽を利用して苗をつくることもできます。
プランターに埋めたトマトが発芽
こちらは編集部の屋上菜園での実践例。タマネギのプランターに、冬のうちにミニトマトの実を埋めておいたところ、5月中旬に発芽。本葉が1枚見える頃に掘り上げ、1本ずつばらして育苗ポットに植え替えて育苗を続けた。
トマトの実をまるごと埋める
晩秋に収穫して保存しておいたミニトマトを、2月末にプランターに埋めた。土に押し込んで軽く土をかけておく。押し込んだ際に実がつぶれたもののほうが早く発芽した。編集部の屋上菜園で。
育苗ポットに埋めたトウガラシも発芽
育苗ポットにまるごと埋めておいた紫トウガラシからも芽がたくさん出た。トマトもトウガラシも、タネを採り出して乾燥・保管する手間がなくてラク。
やり方
01 完熟トマトを埋める
赤く熟したトマトを浅めに埋める。固定種のトマトなら、翌年も同じ形質のトマトが採れる。F1種の場合は同じ形質のトマトは採れないが、育ててみて気に入った実が採れたら、翌年また同様に育ててつなぐといい。
02 発芽後に掘り上げる
発芽して本葉が出始めたら移植ゴテで掘り上げる。なお、畑の場合は掘り上げずにそのまま育てることも可能。強い苗が自然に数本残って育ち、ブッシュのような姿になり、たくさんの実を収穫できる。ただ、プランターの場合は土の量が限られているので無理。