ミニゴボウとは(特徴)
長さ80cmくらいに生長するゴボウに対し、「サラダゴボウ」ともいわれるミニゴボウは長さ35~45cmくらいにしかならず、育てやすいです。キク科。
みなみきよつぐ●家庭菜園歴17年。愛媛県新居浜市にある約1000㎡の畑で農薬を使わない野菜づくりを楽しむ。
家庭菜園を始めた頃は化学肥料を使っていたが、5年前から有機栽培に移行。その後も徐々に使う堆肥や有機質肥料の量を減らしつつ、畑の草や緑肥作物を活かした野菜づくりを行い、病虫害の少ない畑でおいしい野菜づくりを実践中。
栽培の目安・カレンダー
・畝の準備:畦シート3枚で高さ60cmの高畝
・まき方:株間1cmスジまき、条間10cmで5列
・元肥:中間層にうっすらボカシ肥料をすき込む
・追肥:ボカシ肥料の塊を6か所置き肥
※ジョイント式で連結しやすい畦シート(あぜ楽ガード)は、ホームセンターなどで購入できます。
畑の土の上に高畝を設置し短いミニゴボウを栽培
ゴボウ栽培で大変なのは収穫です。土を深く掘ってゴボウが折れないように収穫するのはひと苦労です。
袋栽培や波板栽培など、収穫がラクになる工夫もいろいろありますが、私は畑の隅に高畝を設置しています。
育てるのはミニゴボウなので長さが短いうえに、土の代わりにもみ殻を多用しているので、茎を引っ張ったらスッと抜けてとてもラクです。
育て方
01 土づくり
畑の土の上に畦シート「あぜ楽ガード」(幅60cm×長さ120cm)を3枚使って楕円形の高畝をつくります。
この畦シートは簡単に連結できる仕組みなので組み立てがラクです。中に土を入れたときに畝の形が崩れないように、支柱などで支えをしておくと安心です。
この畝は2年ごとにつくり直します。
畝の断面図のイラストのように、下からもみ殻20cmと畑の土5cmを層にして入れるのですが、中間に入れる土にはボカシ肥料をうっすらとまいて混ぜ込んでおきます。
その上にまたもみ殻を20cm入れ、いちばん上には畑の土を10cm程度入れて平らにならしておきます。
タネまき前にマイエンザ1000倍希釈液をまんべんなくたっぷりとかけておきます。
02 タネまき
タネを4~5日水に浸けて、白い小さな根が出てきたものをタネまきすると発芽が早くそろいます。
3月~4月と7月~8月の2回に分けてまくと一年中食べられると思うのですが、私の場合タネを多くまいているので、春に1回まくだけでも食べ切れないことが多いです。
支柱で条間10cm、深さ1cm程度のまき溝を5本つけ、そこに1cm間隔でタネをまいていきます。まき終わったら溝にもみ殻くん炭をかぶせ、手でしっかり鎮圧します。
03 メンテナンス
タネまき後、ボカシ肥料の塊を土の上に6か所くらい置いておきます。
袋栽培など高畝にすると土が乾燥しやすいといいますが、もみ殻はいったん水を含むと保湿性が高いので、水やりは雨まかせでも問題ありません。
病虫害もほとんど気にしなくてもよく、放任で育ちます。
04 収穫
ゴボウがボールペンくらいの太さになればどんどん間引いて食べていきます。よくたたきゴボウにして食べますが、細くてやわらかいです。
本格的な収穫は6月以降ですが、茎を引っ張るだけでスッと抜けて、収穫が本当にラクです。土よりももみ殻が多く入っているので、色白のゴボウになり、どちらかというと独特のゴボウ風味は弱いです。
おいしいうちに抜いて食べ切れるといいのですが、翌年の3月頃まで畝にあることがあります。採り遅れると太くなりスが入ることもありますが捨てずに食べています。
2年目の7月中旬頃には花が咲き、8月下旬頃にはタネが採れます。