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着物リメイクの基礎「和服の知識とリメイク前の手順」について

着物リメイクの基礎「和服の知識とリメイク前の手順」について

お気に入りの和服をリメイクして作品を作りましょう!ここではリメイク前に必ず知っておきたい基礎情報。和服の構造、素材の種類、作る前にやっておきたい事前準備などを、写真付きで詳しく解説していきます。

まずは和服の構造を知ろう!

必要なだけ生地を買える服地と違い、和服は一着分から取れる生地の量が決まっているので、まずは和服の構造と大体の寸法を知っておきましょう。生地幅も服地よりずっと狭いので注意が必要。生地幅と一着から取れる量を理解して初めて、デザインへと進むことができます。

一般的にリメイク材料として使われる「長着」「羽織」「帯」の各部門の名称、寸法は図の通りです。これを元に、傷んで使えないところや汚れがある部分を避けて、デザインを考えてゆきます。

*長着

[おすすめのデザイン]オールアイテムOK。スーツ、ジャケット、ワンピースから小物までさまざまなアイテムにリメイク可能。

*羽織

[おすすめのデザイン]着丈が短いので生地量も短く見えがちですが、裏付きの羽織は折り返し分も長いので、オールアイテムOK。

*帯

[おすすめのデザイン]名古屋帯や袋帯など厚手のものはジャケットや小物向き。兵児帯など薄手ならブラウスやワンピースもOK。

和服の素材を知ろう!

和服で使われている素材はたくさんあります。その素材の種類によって、扱い方やデザインの考え方に特徴があります。注意する点やおすすめのアイテムなどについてを知っておきましょう

*小紋

全体に一定の細かい模様が繰り返されている和服。柄の配置を難しく考えることなく無地感覚で扱えるので、リメイクしやすい素材です。ブラウスやツーピース、ワンピース、スカートなど。

*銘仙

行したため、大胆で華やかな色や柄のものが多くあります。リメイクはブラウスやスカートなどに。ワンピースのような面積の大きなデザインは色柄にもよりますが、インパクトが強すぎる場合があるので、柄の配置に注意して。

*紬

の繭から糸を繰り出し、紡いだ糸で織った絹織物のことで、例外的に木綿を使ったものもあります。糸の太さが均一ではないので織り上がりに節ができ、その素朴でざっくりとした味のある風合いが魅力。
軽い素材感でリメイク材料として人気が高く、どんなアイテムにもOKですが、水に強いものが多いのでコートやジャケットなどアウターに最適。

*絞染め

生地をところどころ縛って白い模様を出す染色方法で、柔らかな風合いでシワになりにくい素材。見た目にも和風感覚が強調されるので、ベストやブラウスなど装いのアクセントになるアイテムにおすすめ。

*羽裏

羽織の裏地として用いられているのが羽裏。裏地といっても着脱の際や袖の振りからのぞき見えるので、とても粋な色や柄が多く、特に男物の羽裏は額裏と呼ばれる、一枚の絵のように描かれた遊心のあるものがあり、創作意欲を駆り立てられます。大胆な柄を生かしたシャツなどに。

*留袖

下半身部に華やかな絵柄が施されている留袖は、上手に生かせばフォーマルシーンに対応できる豪華な作品に。服全体に柄を使うと、くどくなってしまいますが、部分的に使うと柄がより映えて素敵です。これは、訪問着や振袖の場合も同様です。

*喪服

黒無地なので、どんなデザインにもリメイクできる喪服。柄物の和服と組み合わせたり、トリミングに使ってデザインを引き締めるアクセントにしたり、いろいろと利用できます。また家紋が付いているものは、その家紋をデザイン的にあしらうのもいいですし、また小物に使ってもお洒落です。

* 綸子(りんず)

絹の紋織物で、模様が地紋になっています。光沢感とソフトなしなやかさがあるので、お洒落なブラウスやフォーマルウエアに向いていますが、柄ゆきによっては普段着にも利用できます。

* ちりめん

強く撚った糸で織ることで、表面に独特の波や粒のようなシボができた素材。「お召し」もちりめんの一種。水に濡れると縮むので、リメイク前に洗濯し、ある程度縮ませてから使うのがおすすめ。ブラウスやワンピース、スーツなどさまざまなアイテムにリメイクできます。

*ウール

手入れが楽で安価なため、戦後に普及した毛織物。扱いやすくリメイク初心者におすすめですが、虫喰いがあることも多いのでしっかりチェックしてから使いましょう。また、縫い目の中にホコリがたまりやすいので、ほどいてから必ず洗濯を。コートやジャケット、スーツなどに。

最初に和服をじっくり見よう!

まずは和服を選ぶことからはじめましょう。そのときに一番大切なのは、リメイクできる和服かどうかを見極めること。この段階で激しく傷んでいたり全体にシミがあったりするものは、ちょっと避けたいもの。ぱっと見がきれいな和服も、古いものだと生地全体が弱っているものがあります。
横に引っ張ってみて「メリメリッ」と音がするようなものは、洋服に仕立てても着てみたら裂けてしまうことがあるので気をつけましょう。

<左右に引っ張ってみる>

<NG裂けてしまいました…>

<一部リメイク可能>裾の方が汚れている長着。腰から上の部分ならリメイクに使えそうです。

<袖口>袖口は結構汚れているものが多いので、よくチェックして。擦れて弱っていることもあるので気をつけましょう。

<縦線あり>こんな風に縦に線が入っているものは、あとで裂けてくることがあるので注意!

本来は作る洋服のデザインを考えながら和服を選びたいところですが、ほどいて洗ってみてから、どのくらい使える場所があって何が作れるのかがわかる和服もあるので、まずは気に入った柄や素材感のものを選んで、ほどいて洗ってみるのがおすすめです。

*よくある質問

Q 思い出の和服なのですが、少し古くて弱っているかも…。シミもあるし、リメイクできないでしょうか?

A あまりおすすめできませんが、思い出がある和服なら、ひとまずほどいて洗ってみましょう。少しでも使える部分があれば、小物にしたり、柄の1つだけアップリケにしたりして残すことができるかもしれませんよ。

ほどくのは根気よく!

リメイクしたい和服を選んだら、次はほどく作業。大切なのは、慎重さと根気。ゆっくり丁寧に行うのが最大のポイントです。

長年生地と密着していた糸は、生地に食い込んだり糸の滑りが悪かったりすることがあるので、少しずつ丁寧にリッパーや糸切りバサミなどで切ってゆきましょう。
決して写真のように引っ張ったりしないこと!糸が切れずに生地は裂けてしまって台無しになることも。

また、和服には『かんぬき留め』といって、力がかかる部分に補強のために何度も縫い重なっているところがあるので、そこはより一層じっくりとほどきましょう。

<ゆっくり丁寧に>

<NG 引っ張らないで!>

ほどく順番は「仕立てた順の逆に…」と言われていて、衿から外していくのがおすすめですが、最終的に全部がバラバラにほどければいいので、あまり気にせずほどいてOK。
ただし、留袖など大きな柄が続いているもので、その柄をそのまま生かしたい、という場合は、その部分はほどかないでおきましょう。

<かんぬき留めのある位置>

<留袖など流れるような柄は、その部分はほどかず残す>

*よくある質問

Q ついうっかりハサミやリッパーで布を切ってしまった!

A あとでリメイクするときにその部分が避けられるよう目印を。しつけ糸などで周りに粗く縫い印をつけておくと、洗った後でも見つけられます。その部分を使わなければならないときは、洗った後に接着芯を貼って補強するといいでしょう。

しっかり洗って先に縮ませる

どんなにきれいに見える和服も、ホコリが付いていたり汚れていたりします。また、洋服にした後に洗濯したら縮んだ、ということがないよう、先に水洗いするのがおすすめです。

和服のリメイクを手がけている先生方に聞いてみたところ、だいたいどんな和服も水につけると少しは縮むようなので、ここでしっかり水につけて、縮ませておいてから洋服に仕立てる方が安心です。

色落ちが心配だったり縮むのがどうしてもイヤ…というものは、衿など小さい布で試し洗いを。そこで色落ちや縮みが起こり、洗いたくない、という和服は、洋服ではなくバッグなどの小物にリメイクするのがいいでしょう。

*洗い方

①一晩汲み置きして塩素を抜いた水を用意。おしゃれ着用の中性洗剤を規定の濃度で薄め、生地を入れて20回くらい押し洗いします。長く浸けすぎると汚れた水から再汚染してしまうので、手早く作業しましょう。

②洗濯機で脱水。洗濯ネットに生地を入れて5~10秒くらい脱水します。

③1回目のすすぎ。きれいな水でしっかりとすすぎましょう。

④再び洗濯機で脱水。②と同様に洗濯ネットに入れて、5~10秒脱水します。

⑤2回目のすすぎ。この時に色落ちを防ぐひと工夫を。
綿の和服 → 塩
絹の和服 → 酢
を入れてすすぐと、色落ちを少なくすることができます。

⑥洗濯機で脱水。②④と同様に、5~10秒脱水します。

⑦陰干しをします。ハンガーを複数本使って、生地同士がくっつかないように干すのがポイント。直射日光には当たらないように注意しましょう。

⑧生地が完全に乾ききる前、半乾きのうちにアイロンをかけて、シワを伸ばしながら地直しをします。アイロンは中温でドライに設定。縦横の地の目に沿ってアイロンをあて、斜めには動かさないように。

美しい手描きの着物は、色移りしないようにうす紙などをのせてあるものがあります。ただ、長い時間その状態だとうす紙が貼り付いてしまっているものも。洗う時に優しくはがしてあげましょう。

*よくある質問

Q 洗ったらものすごく縮んでしまった! アイロンでできるだけ伸ばしてからリメイクした方がいいですか?

A アイロンで伸ばしても、洋服に仕立てたあとに洗濯したらまた縮んでしまうことがあるので、できればそのまま使う方がいいでしょう。

さあ、裁断!でもその前に…

洗った後にもう一度、生地を軽く引っ張ってみましょう。ここでしっかりとした生地感があれば、リメイクOK!ちょっと弱っているかも…と思ったら、薄い接着芯を全体に貼っておきましょう。

また、刺しゅう柄の部分には、その部分が隠れるように接着芯を貼っておくと、そこにハサミを入れたとしても刺しゅうがほどけにくくなります。ほどいている時に誤って切ってしまったところにも接着芯を貼って補強しておきましょう。

ここまできたら、あとは使える部分の用尺と相談しながら作るデザインを考えてリメイクに挑戦してみてください。

<刺しゅう部分には裏側に接着芯を>

<もう一度引っ張ってみて>

<薄い接着芯で補強>

*よくある質問

Q さあ作ろう、と思ったら、縦に裂け目が!もう使えませんか…?

A 生地の用尺にゆとりがあるようなら、その部分を避けて使えばいいですが、使うデザイン次第でどうしてもその部分を使わなければいけない、ということでしたら、写真のようにピンタックのようなデザインで隠してしまうのはいかがでしょう。デザインのアクセントにもなって一石二鳥かも。

帯のリメイクは

帯は水に弱く、色抜けしたりシミになる場合が多いので、水洗いはNG。リメイク前に水洗いできない帯は掃除機で汚れを吸い取り、ドライクリーニングに。また帯のように刺しゅうがたくさんある和服も同様です。

ほどいた帯のホコリや汚れはハンディ掃除機で丁寧に吸い取って。洗うことができないので、帯は洋服にするより小物にする方が無難。

アイロンをかけるときは、霧吹きなどで水を吹きかけるのもシミの元になるのでNG。アイロンは裏から、高温のスチームアイロンで。
ただし折り山を消しきるのが難しいこともあるので、消しきれなかった折り山部分は、縫い代にしてしまうように裁ち合わせを考えましょう。

また、刺しゅう部分は紫外線で色があせてしまうことがあるので、完成作品には市販のUVカットスプレーをマメにかけ、ケアしながら使いましょう。

着物のリメイクについてもっと見たい方におすすめ!

「和服のリメイクベストセレクション新装版」では、今回紹介したレシピ以外にもたくさんの着物のリメイク基礎情報やレシピをわかりやすく丁寧に紹介しております。

和服のリメイクレシピ

基礎を理解したら、さっそく作品作りに取り掛かりましょう!
ぬくもりで紹介しているレシピは、下のボタンをクリックしてチェック!

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