常緑樹と落葉樹
一年中葉をつけているのが常緑樹、ある特定の季節に葉を落とすのが落葉樹です。広葉樹・針葉樹を問わずに、常緑樹と落葉樹があります。
秋を迎え気温が下がると、落葉樹はいっせいに葉を落とします。この時に赤や黄に美しく色づく紅葉を見せる樹木もたくさんあります。
常緑樹も葉を落としますが、新しい葉が出てから古い葉を落とすので、常に葉が茂っているように見えるのです。
なお、部分的に、または気温等の条件により落葉性を示す樹木もあり、こういう樹木は半落葉性または半常緑性とよばれます。
▲落葉樹のモミジ
高木と低木
成木になった時の地表からの高さを樹高といいます。樹高をもとに樹木の大きさを「高木」「小高木」「低木」「小低木」の4種類に分けます。
高木は樹高が10m以上の庭木です。10~5mのものを小高木、5m以下のものを低木、1m以下のものを小低木とよびます。
ただし、生育場所の気候や土壌の性質などの環境条件により、必ずこれらの樹高通りにならない場合もあります。
その他、地面を這うように低く生長する匍匐性や、自立せず他の庭木などにからみついて枝を伸ばすツル性があります。
▲高木のヤマモミジ
▲低木のシャクナゲ
広葉樹と針葉樹
葉が広く平たい樹木を広葉樹、葉が針状または鱗片状の樹木を針葉樹とよびます。
広葉樹には常緑性のものと落葉性のものがあります。針葉樹は英語でコニファーといい、ふつうは常緑性ですが、まれに落葉樹もあります。
▲広葉樹のヤマボウシ
▲針葉樹のコニファー
陽樹と陰樹
日当たりを好む樹木を陽樹、日陰でも生長できる樹木を陰樹とよびます。
陽樹は日当たりを好むことから比較的乾燥にも強い反面、他の樹木の根元や建物の陰など日陰の場所では十分に生長しません。
陰樹は日陰でも生長できるというだけで、光が少ない方が良いわけではありません。たいていの樹木が日なたでも育ちます。
ただし、アオキの斑入りの品種のように、日当たりが強すぎると葉色が悪くなるものや、アスナロやツガのように日当たりをまったく好まないものもあります。
▲陽樹のオリーブ
▲陰樹のアオキ
ちがう種類の庭木で葉色のコントラストを楽しむ
同じ落葉樹でも紅葉の色のちがう庭木を配植(植物を配置して植えること)すると、よりいっそう庭を楽しめることになります。
写真は、奥がヤマモミジ、手前にノムラモミジ、その下に猩々モミジ。このように、紅葉の時期が同じになることも大切です。また、もう1つの写真の猩々モミジのように、葉に色がつく植物があります。
グリーンとレッドの葉のコントラストを楽しみ、花も一緒に楽しみ、秋に紅葉の色ちがいを楽しめます。
▲奥がヤマモミジ、手前がノムラモミジ、その下が猩々モミジ
▲猩々モミジ。グリーンとレッドの葉のコントラスト
▲常緑樹のシマトネリコ