
トウモロコシとは?(特徴)
夏のおやつとして愛されるトウモロコシ。特に、家庭菜園で作ったもぎたての味は最高です。おすすめはハニーバンダムやゴールデンクロスバンダムなどの作りやすい品種です。
広い菜園での栽培が向いていますが、日当たりの良いベランダがあるならプランターでの家庭菜園にも是非チャレンジしてみてください!
・イネ科
・栄養/たんぱく質、脂肪、糖分、ビタミンB・Eが豊富
・性質/日当たりと高温・乾燥を好む、肥料を好む
・病害虫/アワノメイガの幼虫に注意
・連作/1年間は不可
種まきと収穫に適した時期
■種まき:4~5月頃 ■収穫:8~9月頃
※野菜作りにはそれぞれに適した時期があります。
※関東地方を基準としたものです。関東より暑い地方や寒い地方で栽培する場合は時期の調整が必要です。

上手に作るためのポイント
★病害虫を防ぐ
トウモロコシの実を虫が食い散らしていることがあります。これは、アワノメイガの幼虫が原因であることが多く、茎に食い込んで枯らす困った害虫です。
虫が茎の中に入っていると、薬剤でもなかなか退治できません。対策としては、早めに対処することです。虫が枝の中に入っているのを見つけたら、その部分だけ枝ごとに取り除きます。
★収穫した後は土の中に
収穫した後に葉や茎は、捨てないでそのまま土の中に埋めてやると、良質の肥料(堆肥)になります。トウモロコシの根は1m以上も土の中に入るので、枯れて腐れば、深いところまで肥料を与えたことになり、その後は土の中にすきまを作ってくれます。
育て方
1. 土を改良する
タネまきの2週間前に、畑全面に、1平方メートルあたり苦土石灰200g、ようりん150gをまき、深く耕して良く混ぜます。
2. 元肥を入れる
タネまきの1週間前に、マグァンプKなどの化成肥料1平方メートルあたり80gを全面にまいて土によく混ぜ、溝を掘ります。
溝の中に、長さ1mにつき化成肥料を100g施し、土をもどします。
3. うねを作る
土を平らにならして、幅60cm、高さ10cmのうねを作ります。うねの上にビニールを敷き、両側を土でおさえます。これをフィルムマルチングといいます。フィルムマルチングに直径5~6cmの穴をあけます。
4. タネをまく
穴に水をたっぷりかけてから、タネを5~6粒まきます。土を軽くおしつけるように2~3cmかけます。複数の株を育てる場合は、穴と穴の間(株間)を40cm程度あけます。

5. 発芽したら1箇所2株にする
タネまき後4~5日で発芽します。葉が5~6枚になったら、生育のよい苗2本を残して、他を取り除きます。これを間引きといいます。1箇所につき2株にします。
6. 間引きしたら土を寄せる
間引き後は、根元に土を寄せて、苗が倒れないようにしてやります。これを土寄せといいます。以後も、株が倒れそうになったら、適宜土寄せします。
7. わき芽をかく
草丈30cmぐらいになると、株元から1~2本目が出てくるので、これをかき取って、主枝(中心になる枝)をのばします。これをわわき芽かきといいます。
わき芽かきを早めにやらないと、主枝が大きく育たず、また、隣の株の葉とぶつかって、風通しが悪くなってしまいます。かき取るときに、主枝をしっかり持っていないと、土から主枝ごと全部抜けてしまうので要注意。
わき芽をかいたら、根元に土寄せして、グラグラしないようにします。狭い家庭菜園では、わき芽をかいた方が無難です。ただし、菜園にゆとりがあって、株間が十分広くとってあれば、わき芽を残してもかまいません。その方が、親株を傷つけずにすむので、実も大きく育ち、倒伏帽子にもなるからです。
8. 肥料を追加する
トウモロコシは肥料をたくさん吸収するので、株が大きくならないうちに、肥料を追加します。これを追肥といいます。硫安か化成肥料をうねの両側にパラパラまいてやります。

株が大きくなってからの追肥は、実の充実をさまたげるので、追肥は早めにすることです。葉の色が薄く、下の方の葉が黄色になるようなら、すぐに追肥しましょう。
追肥のときに、フィルムマルチングをはがす必要はありません。肥料は株の30~50cm離してやれば十分なので、うねの両側にまいてやります。野菜の根は茎の長さ以上にのびるものです。茎が30cmならば、根は40cmのびていると考えて、追肥すればよいでしょう。
9. 開花
7~8月になると、茎の先端に雄花(上)が出ます。数日後につけ根に雌花(下)が出ます。雌花の先端から出てくるヒゲのようなものを絹糸といい、絹糸は実の数だけ出ます。
雄花はススキの穂のようになり、黄褐色の花粉を飛ばします。絹糸の先端に、雄花が飛ばした花粉がつくと(受粉)、実ができてきます。これを結実といいます。
ひとつの株では、雄花は雌花よりも先に咲き、花粉を飛ばすとすぐに枯れるので、この時に雌花が咲いていないと、受粉がうまくいきません。ただし、別の株で雌花が咲いていれば受粉できるので、問題はありません。
このため、トウモロコシは、1株だけ育てていては実がつかないこともあるので、複数の株を育てたり、タネまきを4~5日ずらすなどの必要があるのです。

10. 収穫の目安
実は1株に1個だけ残して、下の方の小さい実は早めに摘み取ります。絹糸は、白から緑、緑から薄地色、薄茶色から褐色へと色が変わっていきます。褐色になって枯れてきたら、収穫適期です。
穂の先の外皮をはがして、実が黄色くなっていればもっともよいタイミングです。
11. 収穫する
収穫は朝のうちにしましょう。収穫後時間がたつのにしたがって、糖分がデンプンに変わっていきます。そのため、収穫後6時間以内が一番おいしく味わえるのです。

トウモロコシの美味しい食べ方
先述の通り、トウモロコシは収穫して6時間以内がもっとも甘く、食べごろ!塩茹でしてそのままかぶりつくのがいいですね!
焼きトウモロコシにしたり、実をそいでばらばらにしてベーコンやホウレンソウと一緒に炒めるなど、油との相性も抜群ですよ♪

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