長雨・冷夏対策
通路にゴザを敷き、さらに木の板を飛び石のように置くアイデア。大雨の直後でも足元がぬかるまず、畑に入って野菜の世話ができる。通路の土を踏み固めてしまう心配もない。
光合成不足で野菜の生長が滞る
雨と曇天が続く冷夏の年は夏野菜の生育が悪くなります。日照不足で光合成が十分に行われないためです。
湿気が多く、根腐れや病虫害が出やすくなるのも心配です。土づくり、排水の改善、有機物マルチなども活用して、野菜が元気に根を張れる環境を整えましょう。
1. “土と野菜の活力剤”を利用する
長雨や低温で野菜の生長が滞るようなら、ストチュウ水や雑草発酵液の葉面散布で元気回復を図ります。
猛暑や豪雨で弱った野菜にもよく効き、生長を助けてくれます。
2. 長雨や台風シーズンの前に排水対策
雨が多くなるシーズンの前に、明渠や点穴をチェックし、畑に水が溜まらないようメンテナンスしておきます。
また、有機物マルチを利用している場合は、ワラなどをカサ増ししておきましょう。畝の過湿を防ぐほか、降雨時に泥はねが抑えられるため、病気のリスクが小さくなります。
【+α】異常気象に強い“垂直仕立て栽培”
垂直仕立て栽培は、道法正徳さんが推奨する栽培法。「異常気象の年ほど、垂直仕立て栽培のメリットを実感できます。通常栽培の結果と比べたら一目瞭然」と、道法さん。
本誌読者にも実践者が多く、この夏の猛暑にもかかわらず、好結果を伝えるレポートが集まっています。
ナスの垂直仕立て栽培例。無肥料栽培が基本で、すべての枝を1本の支柱に縛り上げて育てるのが特徴だ。収穫期間が長くなり、収量が増え、味や糖度がアップする。病虫害も出にくくなる。
猛暑、干ばつ、長雨、冷夏にも対応! 新 畑のトリセツ “全天候型”菜園づくりのヒント
2023年の夏は、全国的に猛暑と干ばつが続き、集中豪雨もありました。
そして、秋らしい秋は短く、急に冬に入った感があります。
野菜によっては育ちが絶不調で、病虫害に悩まされた方も多かったようです。
畑の準備や野菜のメンテナンス方法に新たな工夫を採り入れて、猛暑、干ばつ、大雨などに強い“全天候型の畑づくり”を目指しましょう。
*教えてくれるのは
竹内孝功さん
三浦伸章さん
田村吾郎さん
毛呂陽子さん
他にも「野菜の根を守り育てるための新処方を紹介!」などは、別記事にて紹介しているので、合わせてご覧ください!
「野菜の値を守り育てるための・・・」の記事はこちらから