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美味しい「干しイモ(べにはるか)」の作り方

美味しい「干しイモ(べにはるか)」の作り方

甘くておいしいサツマイモは、家庭菜園で人気の野菜です。サツマイモでつくった「干しイモ」も人気のおやつ。保存食としても優れています。「干しイモ」づくり一筋の照沼勝浩さんに、栽培方法から教えてもらいました。

perm_media 《画像ギャラリー》美味しい「干しイモ(べにはるか)」の作り方の画像をチェック! navigate_next

注意!強い日差しには当てすぎないように


収穫したサツマイモは、しばらく畑に置いて乾かしてから、土がついたまま取り込むが、このとき強い日差しには注意が必要だ。
「強い紫外線や高温に当たると表面が焼けてしまい、サツマイモの内部を保護する皮の機能が落ちてしまうからです。そうなると、その後の保存中にカビが出やすくなってしまい、長期保存が難しくなります。
 茨城県では10月20日頃の収穫なら日に当てても問題ありませんが、南の方の地域では、掘り上げたら速やかに日陰に並べて乾かすといいでしょう」

サツマイモは水分に弱いので、湿った土を乾かしてから保存すると長持ちする。

【保存】おいしい干しイモは、貯蔵から

*室温13度、湿度90%以上で定温貯蔵して追熟させる

掘り立てのサツマイモは、まだ糖度が低くておいしくありません。1~2か月、定温貯蔵することで、デンプンがショ糖に変わり糖度14度の甘いサツマイモになります。貯蔵は室温13度で湿度90%以上が適当です。家庭では「段ボール箱保存」がおすすめ。サツマイモをひとつずつ新聞紙で包み段ボール箱に入れ、フタをして室内に置きます。

室温が15度を超すと芽が出てしまうので注意してください。また10度以下に置くと傷んでしまいます。寒いと糖度が16度くらいに上がっておいしいのですが、もともと温かい地方が原産なので低温には弱い作物です。ときどき箱を開けて様子を確認してください。

会社では定温貯蔵の前に、傷みやすい切り口をコルク化させてサツマイモを守る「キュアリング処理」を行ないますが、家庭では難しいので「段ボール箱保存」で上手に消費してください。

室温32~33度、湿度100%の保管倉庫に72時間置いて「キュアリング処理」を行う。その後、速やかに室温を13度まで下げ湿度90%で定温貯蔵する。収穫期には最大でコンテナが6000個入る保管倉庫が、6~7倉庫いっぱいになる。

*家庭での上手な保存方法

サツマイモは水分に弱いため水洗いはしないのがポイント。収穫後に乾かしたら土は軽く払う程度にして新聞紙で包む。箱に隙間があったら丸めた新聞紙で埋めるといい。室温13度前後で、なるべく気温変動がない場所に置く。

【加工】干しイモづくりの手順

*「甘く」「やわらかい」干しイモをつくろう

定温貯蔵を経て、サツマイモが十分に甘くなったら、いよいよ干しイモに加工します。「蒸す」「切る」「干す」のシンプルな工程ですが、それぞれにコツがあります。

サツマイモを加熱すると、65~75度で、デンプンが麦芽糖に変わり、さらに甘くおいしくなります。1時間半から2時間かけて、じっくりと蒸し上げることで甘さが引き出されるので、強火で一気に蒸すのは避けましょう。会社では、サツマイモの中心部が72度を保つように蒸しています。

皮をむくのは熱いうちに、切るのは少し冷めてから行うときれいに仕上がります。会社でもむくのは1本1本手作業です。切るのはピアノ線を張った切断機を使いますが、家庭では包丁で十分です。

蒸したてのサツマイモは水分が67~68%。干すことで甘味と栄養が凝縮されます。2日に1度くらい表裏を返しながら1週間ほど干してください。水分が22%前後になり、保存の利くおいしい干しイモになります。干しすぎると食感がかたくなりますので、様子を見ながら、干し上がりは、2つに折っても割れない状態を目指してください。

始める前に

干しイモに向く、1本250~350gのサツマイモ。掘りたてではおいしくできないので、必ず追熟させたものを使ってつくるのが最大のポイント。おいしい干しイモをつくろう!

1.洗って鍋に入れる

よく洗ってから蒸し器に入れる。火の通りを均一にするため、重ねないように並べる。

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