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 ピンク色の野菜「ビーツ」の育て方と食べ方(家庭菜園)

ピンク色の野菜「ビーツ」の育て方と食べ方(家庭菜園)

一見、赤カブに似ていますが、ホウレンソウと同じヒユ科でカブよりもはるかに栄養豊富なビーツ。ビーツの真っ赤な色を活かした料理は、食卓を鮮やかに彩ります。育て方は簡単。ベテラン菜園家たちに育て方と食べ方を教えてもらいましょう!

perm_media 《画像ギャラリー》 ピンク色の野菜「ビーツ」の育て方と食べ方(家庭菜園)の画像をチェック! navigate_next

5.収穫

品種や生育状況にもよりますが、タネまきから約60~70日、胚軸が大きくなったものから収穫できます。9月にタネをまいたら、11月~12月に収穫、3月にタネをまいたら、5月~7月に収穫できます。

葉が30cmくらいに生長し、胚軸が5cm以上になっていればそろそろ収穫です。カブのように葉を持って引き抜きましょう。

ビーツは生でも食べられますが、独特の土臭さは茹でたり蒸したり、ひと手間かけることでやわらぎます。胚軸部分だけでなく、葉も食べられます。菜園家たちおすすめの食べ方も紹介します。

※胚軸の肥大具合を確認してから収穫する。

6.加工や保存

収穫したビーツは上手に保存すれば冷蔵でも長持ちします。坪内さんは、収穫したビーツの葉と根を切り落とし、傷が癒えたらひとつずつラップに包んでから冷蔵庫で保存しています。

ビーツは冷凍保存もできます。生のままでも下茹でや蒸して下処理したものでも大丈夫です。2分の1、4分の1など、小さく切り分けて冷凍しておくと、必要なときに必要な分だけ使えて便利です。

さらにひと手間かけてシロップやパウダーにして保存しておくとピンク色を料理に活かしたいときに手軽に使えます(後述【ビーツのおいしい食べ方】参照)。

※生でも冷凍可能だが、土臭さが気になる場合は、茹でたり蒸したり、下処理をしたものを冷凍しておくといい。まるごとではなく切り分けて冷凍すると、必要な分だけ使いやすい。

ベテラン菜園家たちからのアイデア

<安藤久代さん(兵庫県)>
1粒から複数出る芽をハサミで切って間引く

ビーツのタネは「多胚」といい、1粒のタネの中に根や芽になる胚が複数入っています。
9月にタネを株間10~15cmでスジまきするのですが、複数の芽が出てきたら根を傷つけないように抜いて間引かずに先が尖ったハサミで地際を切ります。肥料過多だとひび割れや形が悪くなるので、施肥は控えて残肥で育てます。
11月から翌2月頃、直径10cmほどで収穫。春は3月上旬にタネまき、4月~5月に収穫です。

発根したタネの様子。

1粒から2~5本の芽が出てくる。

<山本光顕さん(兵庫県)>
室内で育苗してから無駄なく畑に植えつける

本葉4~5枚まで育てて畑に定植する

春と秋の2回タネをまいていますが、畑に直まきせず、育苗してから畑に植えています。9月上旬に育苗土を入れた直径9cmの3号ポットに5~6粒まくと、10日ほどで発芽します。土が乾いたら水やりして、室内で管理します。
定植は本葉4~5枚出た頃で草丈10cmくらい。牛ふん堆肥とボカシ肥料をすき込んだ畝を用意し、人さし指で植え穴をあけて、苗を1本ずつ植えつけます。株間10~12cmにし、間引かずに育てます。
草丈15cmくらいのとき、胚軸が膨らみ始めたら、ボカシ肥料をひとつまみずつ追肥します。
収穫は12月中旬頃からで、寒さに強いので越冬もできます。

葉の軸が赤いのがビーツ。春は3月にタネまきし、収穫は6月中旬頃。

写真左側のビーツは直径6~7cmでカブのようなきれいな形。一方、右側のビーツは直径9~10cmに大きく育ったもの。大きくなるにつれ、形が変形してくる。

<坪内 浩さん(埼玉県)>
間引いた苗を移植すると収穫時期がずれて一石二鳥

レストランでも使うビーツは春と秋の2回栽培しています。3月にタネまきしたものが6月下旬に採れ始めるのですが、収穫後うまく保存すれば9月までもちます(保存方法は作り方の【6.加工や保存】参照)。
秋まきは9月にタネをまき、収穫は12月頃。タマネギ用の株間15cmのマルチを畝に張り、1穴4~5粒ずつタネをまいています。虫害はあまり心配しなくてもいいですが、タネまきしたら不織布トンネルを掛けて育てています。
1穴1~2株に間引くのですが、その際、間引いたものを苗として欠株したところに補植しています。すると、おもしろいことに生長に少し差が出て、収穫時期もずれ、長く収穫が楽しめます。

株間15cmのタマネギ用のマルチを敷き、1穴に4~5粒ずつタネをまくのが坪内流。

間引いて1穴1~2株残して育てる。あまり大きく育ちすぎると色が抜けるので、直径12~13cmの大きさがベスト。

<毛呂陽子さん(滋賀県)>
レタスミックスのタネをまきビーツ苗を選び出して移植栽培
「本葉3~4枚になったら掘り上げて移植する」

8種類のリーフレタスとビート(ビーツ)、エンダイブが入った中原採種場のミックス種子を見たときに、これをまいて、間引くときにビーツの苗だけを選び出して別の場所に移植して育ててみたらどうだろう、と思いつきました。

タネが重ならないようバラまきし、軽く覆土し、鎮圧します。もみ殻を敷いて保湿し、べた掛けした不織布は発芽後にはずします。
似ている葉もあり、ビーツを選ぶのが少し難しいのですが、写真のように折った茎を水に浸けて見分けました。本葉3~4枚、草丈7~8cmに生長したビーツ苗を土ごと掘り上げて、用意していた畝に株間10cmで植え替えました。年内に胚軸が十分太らなかったので、翌年2月になって直径5~6cmのものを収穫しました。
春は3月中旬にタネまき、5月上旬に移植、収穫は6月下旬から。

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