よく見かけるスチール製の無機質な物置。写真の例では、ウッドフェンスを施工し、同じ素材で物置を覆うことで、じょうずに隠しました。
このように意匠上有効な仕上げを施すことを「化粧する」ともいいます。素材はメンテナンスフリーのアイアンウッド(鉄のように硬い木材)です。扉も同素材でつくり、フェンス・物置・扉と一体化したお庭になりました。ウッドフェンス上部にダウンライト(天井から下方を照らす照明器具)をつけたので、夜でも作業ができます。
天井から下方を照らす照明器具。
*樹木とウッドフェンスで涼しげに目隠し
ガスのメーター器やエアコン室外機などは、点検や検針のため、覆ってしまってはいけませんが、お庭の美観上は、どうしても見たくないものです。しかし、ガスのメーター器やエアコン室外機などを移動するには、別途工事費用がかかります。写真の例では、ガスのメーター器をアイアンウッドで覆いました。下部に扉をつけているので、点検や検針の時もだいじょうぶです。このように工夫することにより、ムダな工事費用が発生しません。
▲施工前はガスのメーター器がむき出しでした。
▲施工後はアイアンウッドでメーター器を覆い、下部に扉を設置。アイアンウッド=三樂「タイネンアイアンウッド」
*室外機はさりげなく隠して花台に利用する
エアコンの室外機など見せたくないものは、適度に隠してお庭のデザインの中に取り込むとよいでしょう。エアコンの室外機を利用して花台をつくれば、いっそうガーデニングを楽しむことができます。ウッドデッキやフェンスの端材でエアコン室外機カバーをつくると一石二鳥です。
▲ウッドデッキの端材でつくった室外機カバー。同じ素材なので、デッキとよく調和します。
* コンクリートの基礎は隠して有効利用する
フェンスや柱などのコンクリート基礎(土台)は構造上必要なものですが、むき出しになっていると、お庭の美観を損ないます。写真の例では、ラティス(斜め格子)フェンスを施工した業者が見た目を無視して工事したらしく、コンクリート基礎がむき出しで、花壇をつくることもできませんでした。そこで、上にアイアンウッドを貼って花台として利用できるようにし、まわりを花壇にしました。LEDライトを取り付けたので、夜もお庭を楽しめます。
▲施工前はコンクリート基礎がむき出しで、花壇をつくることもできませんでした。
▲施工後はアイアンウッドを貼って花台にし、まわりを花壇にしました。LEDライトで夜もお庭を楽しめます。
※LEDライト=タカショー「ポールライト」アイアンウッド=三樂「タイネンアイアンウッド」
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