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「おいしい野菜をつくる11か条」から2つを解説!

「おいしい野菜をつくる11か条」から2つを解説!

美味しい野菜をつくるための極意を解説!11か条のうち、2つをピックアップしました。著者は無農薬栽培研究家の能登山修氏です。

perm_media 《画像ギャラリー》「おいしい野菜をつくる11か条」から2つを解説!の画像をチェック! navigate_next

野菜をまずくする最大要因のチッ素過剰について触れておきます。チッ素を多く入れると2つの大きな弊害が出てきます。炭水化物と結びついてタンパク質になりきれないチッ素分が出て、これがいろいろ悪さをします。余ったチッ素分は苦みやエグミ(硝酸塩)となり、葉に貯まります。この硝酸塩は乳児のブルーベビー症候群や発ガン性など健康被害要因になるというので、ヨーロッパでは3500mg/1キロ(ホウレンソウ)を超えると出荷停止に。WHO(世界保健機構)では硝酸塩の1日あたり摂取量を体重1kgあたり3.7mgと定めています。体重60kgなら222mg。硝酸塩が基準値の生のホウレンソウなら100gで350mgになり、オーバーします。硝酸塩が多い野菜は葉の色が濃くなるのでわかります。日本では特別な規制はありませんが、硝酸塩の少ない野菜をつくり食べることは大切です。また、硝酸塩は湯がいたり、もんだりすると半減するので、食べるときは必ず実施してください。

もう1つはチッ素過剰だと害虫被害にあいやすくなる弊害もあります。チッ素が多い葉の状態は葉を食べる虫(害虫)にとっては最高で、濃い葉色やチッ素が出す匂い(アンモニア臭みたいなもの)に呼び寄せられ集まってきます。チッ素過多はいちばん避けたい状態です。

■野菜の硝酸塩含有量
2011年農水省データより
WHO基準では硝酸塩の1日あたり摂取量は体重60kgなら222mg。日本のホウレンソウの算出値だと100gちょっとで越える

【その2】 野菜の原産地ってすごく大切

今食べている野菜の多くは原産地が海外。
その土地の土壌や環境に近づけると、すくすく育っておいしい野菜になる。

<1> 野菜の原産地と日本では土壌酸度が違う

野菜を食べるときに、この野菜の出身地はどこかを考える人はいないと思いますが、野菜をつくるときには、その野菜がどこで生まれたかを知ることが大切になります。なぜなら、野菜の90%以上は遠い海外から入ってきているから。日本生まれの野菜はミツバ、ウド、セリ、ミョウガなどとても少ないです。日本と違う気候風土で育った野菜は、その土地の土壌や気候で生きるための独特の機能を持っていて、それを栽培に生かすとすくすく育っておいしくなるからです。

この違いで、いちばん大きいのは土壌酸度の違い。日本は雨が多く急峻な地形なのでカルシウム分やマグネシウム分が流れ、酸性化した土壌になります。その土壌で育った植物は酸性に寄った土壌を好み、酸性化を促進します。田んぼや田んぼのまわりの植物は酸性を好むものが多いのはこういう理由からです。

一方、野菜の多くの原産地は、雨の少ない地中海や中央アジア、中南米の高原や砂漠地帯なので、カルシウム分が流されることがなく、アルカリ寄りの土壌になっていて、ph5.5~6.5を好みます。このため、日本で新たに野菜畑をつくるときは酸度を測って、その結果によっては最初に酸性から中性土壌への改良が必要になります。その後は、有機栽培をしていれば自然に土壌酸度が安定するので必要なくなります。

■野菜の原産地
外国で生まれた野菜が食べられている。原産地を知ると野菜の性格がわかる

<2> 雨の多い土地の育ちは少ない

野菜の原産地で日本のように雨が多いところは少ないので、過湿対策も重要になります。トマトやスイカなどの葉をよく見ると、細かい毛が生えています。これは雨の少ない土地なので夜露を葉から吸収しようという知恵で、水をあげすぎると上手く育ちません。支柱を使って栽培するのも過湿対策です。

また気候も重要。日本の気候も大きく変化してきたので、それにあう野菜を選択すると育てやすいです。例えば熱帯アジアが原産のナスなどは良く育ちます。第4章で個別野菜の特徴をお話ししますが、原産地を知ってその土地の特徴を栽培に取り入れるようにしてみてください。より元気に育って、おいしい野菜がつくれるようになります。

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