苗の扱い方で活着はスムーズになる
秋冬野菜づくりでは、キャベツ、ブロッコリー、レタスなどの苗を植えて育てます。
これらの野菜のタネも畑に直にまいて育てられます。ですが、タネまき適期が8月の高温期のため、畑にタネをまくと暑さと乾燥、おまけに害虫にやられやすく、苦労します。
また、狭小の家庭菜園の場合は、畑に夏野菜が居残っていますから、キャベツやブロッコリーを植えるスペースを用意できません。そんなわけで直にタネをまくよりも苗を植えるほうが現実的で効率もいいことになります。
なお、ハクサイは苗も売られていますが、根がデリケートで移植にあまり向きません。苗を植えてもよいのですが、タネをスジまきして間引きながら大きく育てる方法もおすすめです。
夏野菜づくりでは、トマト、ナス、キュウリ、カボチャ、スイカなどの苗を植えて育てます。エダマメ、トウモロコシ、オクラは畑にタネを直に点まきして簡単に育てられます。
さて、苗を植える際には、植えたあとでいかにスムーズに根付かせるかがポイントです。根付くことを“活着”といいます。
うまく活着させるコツは、まず、定植前にポット苗に水を与えて、苗に水を持たせて畑に移植することです。
さて、秋冬野菜の苗植えは、曇りの日の夕方がおすすめです。日中は暑さが厳しいためで、これも活着をスムーズにするための知恵です。
また、夏野菜の苗は5月の連休頃、晴れた日の午前中に植えるのがおすすめです。風のない日がベストです。
タライなどに水を張り、植えつけ前の苗を置きます。ポットの底穴からゆっくりと水を吸わせて、ポットの土の表面に水がしみてきたら、苗をタライから上げて畑に定植します。ポットによりますが、給水時間はだいたい20~30分です。
【+α】情報
ポット苗の持ち運び方は縁を持つのが正解!
ポット苗を移動させたり、持ち運んだりするとき、どの部分を持っていますか?ポットの胴をわしづかみにするのはあまり好ましくありません。根鉢(ポットの中の、根が張った土のこと)はできるだけていねいに扱いましょう。
ポットの胴をつかんだりして根が切れると、苗に負担がかかります(逆に根が切れると発根が促される野菜もあります)。
ポットの縁を指でつまんで持つのが、苗に負担のかからないやり方です。
株間を決める
植えつけ前に野菜ごとの株間を測っておく
大きく育つ野菜は株間が広めに、小さな野菜はそれなりに株間が狭くなります。点まきの株間と、スジまきの最終株間と同じ意味合いです。
それぞれの野菜ごとに生長にふさわしい株間があります。また、同じキャベツでも品種によって変わりますから、品種情報を参考に株間を決めてください。ただ、狭小の家庭菜園では株間を厳密に守ることはしなくていいでしょう。狭くすると野菜は小ぶりに育ちますが、収穫にはいたります。
もちろん、極端な密植は病気や虫害を呼ぶので好ましくありません。
さて、植えつけ前にメジャーなどを使って株間を測り、苗を植える場所を決めておきます。畝に印をつけておくか、マルチ栽培の場合はマルチフィルムに穴をあけておきます。
底面給水が済んだポット苗を、決めておいた植える場所に並べます。そうしてから1苗ずつを植えつけていきましょう。なるべく短時間で植えつけ作業を終わらすことができ、苗にかかる負担も軽減します。
<株間の目安>
キャベツ 株間45~50cm
ブロッコリー 株間45~50cm
ハクサイ 株間50cm
レタス 株間30cm
トマト 株間50cm
ナス 株間60~70cm
キュウリ 株間50~60cm
スイカ 株間100cm
苗を植える
1. 植え穴を掘る
マルチフィルムを張っているなら、マルチフィルムに穴をあけて植え穴を掘ります。植え穴のサイズは根鉢がスムーズに収まる大きさにします。
2. ポットを外す
人さし指と中指で、苗の根元近くを挟んでポットを持ち、ポットを逆さにします。もう一方の手の指でポットの底の中心をゆっくりと押します。
スルッとポットが外れます。根鉢が崩れにくく、苗の根にかかる負担が少なくて済む外し方です。また、底面給水を行ったおかげで、根鉢が崩れにくくなっています。



