毎年咲くものと1~2年で枯れるもの
花が咲く植物にはたくさんの種類があり、それぞれ寿命が違います。
アサガオやヒマワリのように種をまいたら1年以内に花を咲かせて枯れる植物を1年草といいます。寿命が短い分、花が咲いている期間(開花期間)が長く、種類も豊富。個性的で華やかな花が多いのが特徴です。
また、キクやスズランのように、一度植えたら毎年開花時期になると咲く花を宿根草(多年草)といいます。苦手な季節は地上部の茎葉が枯れたようにも見えますが、根はしっかりと生きているので、翌年同じ時期に同じ場所で咲いてくれる、まさに季節を告げる花です。
成長は比較的ゆっくりですが、丈夫に育った株を、株分けやさし芽でかんたんにふやすことができるのも魅力です。
*コスモス
コスモスは1年草。花後は枯れるので、翌年は新しい種や苗から育てる。
*スズラン
ベル形の花がかわいいスズランは宿根草。そのまま戸外で冬を越す。
種から育つものと球根から育つもの
チューリップやヒヤシンスが球根から育つことはよく知られています。適した季節に球根を植えつけ後、花を楽しむまでには多少時間がかかりますが、球根の中にしっかり養分が蓄えられているので、それほど手間をかけずに育てることができます。
最近は、発芽後ある程度まで成長してつぼみをつけた苗も多く出回っているので、はじめての方はそれを購入して育てるのもおすすめです。
多くの花は種から育ちます。適する時期に種まきをして、発芽の瞬間から毎日成長する過程をつぶさに見ることができ、愛着もひとしおです。
比較的安価な種で一度にたくさん育てられるのも魅力ですが、上手く発芽しなかったり、花が咲くまで待ちきれなかったり。そんな時は市販苗から育てるのも得策です。植えつけ適期に出回るコンディションのよい苗を選びましょう。
*クロッカス
早春からかわいい花を咲かせるクロッカス。湿らせた水ゴケの上に置いておくだけでも約3か月で開花。
長く咲くものと、すぐ終わるもの
早春に咲く花、夏に咲く花…と、それぞれ花を咲かせる季節は植物によって違います。ひとつひとつの花の寿命も、その花が全体的にどのくらいの期間咲き続けているかということにも大きな差があります。
春から晩秋まで咲くインパチェンスや秋から早春まで咲くパンジーのように、トータル半年以上同じ株が咲き続ける開花期間の長いものもあれば、サクラやアジサイ、ヒマワリのように、その季節の風物詩のごとく、短期間しか咲かない種類もあります。
さらに、ゼラニウムやベゴニア、カランコエのように、成育環境さえ整っていればほぼ一年中花を咲かせる性質(四季咲き性)の花もあります。
*パンジー、ビオラ、アリッサム
パンジー、ビオラ、アリッサムを組み合わせた花壇は、晩秋から春まで花が楽しめる。