栽培スケジュールの目安
ビーツの育て方
寒さや虫、病気にも強くほぼ放任で育てられる
ビーツはホウレンソウの仲間ですが、見た目はカブのよう。発芽させるのも育て方も難しいことはなく、カブを育てるのとあまり変わりはありません。
秋まきは寒くなってくるので多少育ちがゆっくりになりますが、もともと寒さに強いので、保温用の被覆資材も必要ありません。
害虫や病気にも強く、タネまきや植えつけが済めば、ほぼ放任で育てることができます。
1.土づくり
ビーツは光合成することによって葉の中にブドウ糖をつくり、そのブドウ糖をショ糖に変えて、胚軸や根に転流させています。
ですから、ビーツは日当たりがいい場所で育てることが大切です。
また吸肥力が強いのでしっかり元肥を入れておくと、太くて長い根を伸ばして大きく太ります。元肥を入れる場合はタネまき前に1平方メートルあたり牛ふん堆肥2kg(またはボカシ肥料200g)と草木灰ひとつかみを畝にすき込んでおくといいでしょう。
2.タネまき
発芽率はそれほど悪くないので、密にまかず、1か所に1粒ずつまくのもおすすめです。
もともと1粒まいても複数の芽が出てくるタネなので、密まきしなくても、多粒まきして集団で育ったのと同じような結果になります。
また、密にまくと日当たりや風通しが悪くなる可能性があるので、スジまきするなら適宜間引いて株間10~15cmくらいにする必要があります。
点まきする場合、あらかじめ1か所1粒ずつ、株間10~15cmでまいておくと、間引く手間が省けます。タネをまいたら、手のひらでしっかり鎮圧しておきます。
畝に溝をつけて1列にタネをまく。10~15cm間隔で1粒ずつまくなら間引きは必要ないが、密にまくなら適宜間引いて株間を10~15cmにする。
株間10~15cmで1か所に1粒ずつまくなら間引きは必要ないが、1か所に4~5粒まくなら適宜間引き、1か所1株にする。
3.植えつけ
タネを直まきした場合には植えつけ作業は必要ありませんが、苗づくりをした場合は、本葉3~5枚の頃、苗を畑に定植します。
案外丈夫なので、草丈が5cmくらいのまだ小さい苗でも、草丈10cmくらいに生長していても苗の植え替えは可能ですが、根付くまでは土の乾燥に注意します。
指を土に挿して植え穴をつくり、苗を入れて株元に覆土し、鎮圧しておきます。株間は10~15cmくらいで植えつけます。タネを厚まきして間引かなければいけない場合も、そっと土ごと掘れば、またほかの場所に植え替えることもできます。
4.メンテナンス
ビーツは病気や虫害の心配がほとんどありません。ほぼ放任で育てられます。生育が順調なら追肥もとくに必要ありません。
冷涼な気候を好み、暑さには弱いので日差しが強すぎる場合は遮光してやるといいでしょう。冬の寒さには強く、糖を蓄えて甘くなります。
※ビーツは冷涼な気候を好み、寒さには強いので、雪が降り積もってもダメになることはない。
※夏の暑さには弱いので、生育が暑い時期にかかる場合は黒寒冷紗などで遮光して育てるといい。