監修=山川 理さん
やまかわおさむ●京都大学農学部卒、農学博士。農林省九州農業試験場、農林水産省農林水産技術会議事務局、野菜・茶業試験場久留米支場、農林水産先端技術研究所などに勤務、イチゴやサツマイモの品種改良に従事。べにはるかを開発。現在、山川アグリコンサルツ代表。無農薬の家庭菜園でさまざまな野菜の新品種を育成している。
Q:昨年、トマトがうまく育ってくれませんでした。
大きくならず、葉が黄色くなって、やがて枯れました。根を見たらコブがたくさんついていたのでネコブセンチュウ被害だと思います。今年はどうしたらいいでしょうか。
A:今年はトマトを植えるのを控えて、センチュウを減らす手立てを講じましょう。
ラッカセイを育ててみてはいかがでしょう。
詳細な解説
編集部(以下(編))
愛知県の読者からの質問です。菜園歴4年目、貸し農園を利用している方で、昨年は区画更新の年で移動した区画でネコブセンチュウ被害が出たそうです。
山川 理さん(以下、山川)
市民農園などではセンチュウ被害の悩みが多いようです。前の利用者がどのように栽培をしていたかわかりませんから、植えた野菜に被害が出て汚染されていることに気づきます。
(編)
トマトがしおれだしたので、乾燥が原因かと思い、水やりをしたのですが回復しなかったそうです。
山川
センチュウに侵されると水を吸い上げられなくなりますから、水をやっても回復しません。
(編)
今年もトマトは植えないほうがいいですね。
山川
はい。トウモロコシなどセンチュウに強い野菜を植えるのもいいと思いますが、トウモロコシは採れてもセンチュウは減りません。秋作でまた困ることになります。
(編)
マリーゴールドやエンバク、クロタラリアなど、センチュウの対抗作物を植える手立てもありますが、貸農園で食べられないものを、かなりの範囲に植えるのはもったいない気がします。
山川
それならば、トマトに被害が出たエリアにラッカセイを植えたらどうでしょう。センチュウを減らすことができます。
(編)
ラッカセイを育てれば、土も肥えますね。センチュウの心配を引きずったまま秋作に入らずにすみます。
山川
はい。水はけをよくしておくこと、それから土づくりの際に未熟な堆肥を使うのは控え、できれば植物性の完熟堆肥を利用するといいです。
(編)
市民農園や貸農園を訪ねると、ヒマワリやマリーゴールドを混植や障壁に取り入れている人が多いです。
山川
センチュウを増やさない畑づくりを心がけて、野菜づくりを楽しみたいものですね。
ヒマワリ、ラッカセイでセンチュウを退治
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