はじめに
ハンドメイドで布を切り分ける際、どのようなはさみを使われていますか?
布の裁断には、布専用の「裁ちばさみ」が非常に便利です。
一般的な事務用のはさみでは布をいちいち噛んでしまうので、スムーズに切り分けていくことはなかなか困難ですが、裁ちばさみを使用すればどんな布でも思う通りにきれいにカットすることができます。
裁ちばさみは手芸店で購入可能ですが、オンラインショップでも豊富な種類の中からお気に入りの一丁をお選びいただけます。
こちらの記事では、裁ちばさみの基本的な情報やお手入れの仕方、おすすめの商品をご紹介いたします。ぬくもりサイト内で掲載している裁ちばさみを使ったレシピもご案内しているので、ぜひ最後までご覧ください♪
裁ちばさみとは
裁ちばさみとは、布を切ることに特化した洋裁専用のはさみのことです。一般的なはさみと違い、刃先が机に対して水平に置けるような形をしています。
サイズは、事務用のはさみと違って少し大きめです。あえて重量感を持たせることで、力を入れずに布をきれいにまっすぐ切り分けられるようになっています。作品が綺麗に仕上がるかは、布の裁断がうまくいくかどうかに大きく左右されるので、布を切る際はぜひ裁ちばさみを使ってみてください。
*紙切りはさみや布切りはさみと、裁ちばさみの違い
はさみにも色々な名称があるので、どれを選べばいいか迷いそうになりますよね。それぞれのはさみに適した素材があるので、その違いをご説明します。
よく耳にする「布切りはさみ」ですが、こちらは裁ちばさみと同じもので、違いは特にありません。ラシャ切りばさみとも呼ばれます。
「紙切りはさみ」と「裁ちばさみ」には、使いみちに明確な違いがあります。紙切りはさみは、その名の通り紙を切るためのはさみです。刃先が分厚いため、ペットボトルや厚紙などの厚みのあるものも切ることが可能です。ただ、鋭い刃を使用していないので、柔らかい布の裁断には適していません。
裁ちばさみははその逆で、布の裁断に使用するためのはさみです。一見、紙にも使用できそうな気がしますが、裁ちばさみで紙を切ることはおすすめできません。裁ちばさみの刃は、柔らかい生地でも綺麗に切れるよう薄く鋭い作りになっています。その繊細な刃で生地よりも硬い素材の紙を切ってしまうと、刃こぼれを起こしたり噛み合わせが悪くなったりするのです。
紙切りばさみと裁ちばさみをきちんと使い分けることで、はさみの品質を長く保つことができますよ♪
裁ちばさみのお手入れ・研ぎ方
裁ちばさみを長持ちさせるコツや、研ぎ方について解説していきます。
*普段のお手入れの仕方
はさみの動きが硬いと感じられるようになったら、油を差して動きをスムーズにさせましょう!
まず、はぎれなどの布を使って、刃先の繊維くずや油、水気などを拭き取ります。刃先をきれいにしたら、刃物用の油かミシン油を数滴布にしみ込ませ、刃先に薄く塗布すれば完了です。
このとき、裁ちばさみのネジ部分には油をたくさんさ差しすぎないよう注意してください。油が多すぎると、布を裁断する際に染み出して、生地を汚してしまうことがあります。
もしあれば、最後にさび止め袋に刃をおさめ、ケースに入れて保管すれば完璧です♪
*もっと簡単にできる応急処置!
油を差すよりももっと手軽に、アルミホイルを使って裁ちばさみの切れ味を復活させる方法があります。
アルミホイルを適量ちぎったら、それをくしゃくしゃに丸めて再度広げてください。シワになったアルミホイルを裁ちばさみで10回ほど切れば、切れ味が多少元に戻ります。
あくまで応急処置なので、完全に切れ味を戻せるわけではありません。
*裁ちばさみの研ぎ方
2.裁ちばさみを限界まで広げたら、裁ちばさみの真ん中、段差部分にあたる面を砥石に当てて、均等に力をかけながら研いでください。
※作業中は周囲が汚れてしまうので、砥石の下に新聞紙などを敷くことをおすすめします。
砥石を使ったお手入れは慣れるまでに時間がかかり、初めての方には難易度が高いです。
はさみ用の研ぎ器が、比較的お手頃な価格で販売されているので、そういった便利アイテムを使用するのも良いでしょう。
一番確実な方法は、研ぎ専門のプロに依頼することです。研ぎ屋の方なら、ただ刃を研ぐだけではなく、はさみの角度なども入念に調整してくれます。
裁ちばさみ研ぎの料金の相場は1,000円からと、そこまで高くありません。
近所の金物店に相談するか、インターネットでも依頼できるショップが増えているので、ぜひ利用してみてください。
裁ちばさみの刃の部分は素手で触らないようにすると、サビが発生しにくく長持ちします♪
裁ちばさみの選び方(ポイント・コツ)
実際に裁ちばさみを選ぶ際の、役立つポイントを解説していきます。はじめは、裁ちばさみの素材に注目してください。自分にあった素材が見つかれば、今度はサイズや重さで選んでいきましょう。
*ステンレス製
ステンレス製の裁ちばさみは、比較的お求めやすい価格で販売されています。
ステンレス素材はサビに強いので、特別なお手入れが必要なく、裁縫初心者の方でも手軽に扱えることが特徴です。
材質も軽いので、細かいカットや曲線を描くカットに適しています。